饒舌の後で
見えない的を射たように、 今はもう、空になった銃を置いて、 あとはただ、 放ったうちの一つくらいは、 狙った場所へと届いたようにと祈っている。 けれど、 本当に、私は正しい的を見つけたのだろうか? 放った弾はただしかったのか? (それよりも、なによりも、手にしたこの武器の中には、はじめから、一発の弾も込められてはいなかったのではないかという恐怖) それすらもわからず、 今は、 見えない弾をうちつくして、 肩の上に、真冬のコートのように、 疲労の重さがのしかかっている。 そうして私は銃を置き、目をあげる―― すると、 私の側にあるように、 全ての人々のかたわらに、 あとは、 寡黙な孤独だけが、 やさしい空気のように、よりそっている。 |