Evening cicada





殻を剥いたばかりの白い肌
地上に生まれてきたことをまだ嘆くばかりの 君
黄泉の国から今生まれ出て 地上に満ちる輪廻のノイズはどう?

君はいつから知っていたのか
地上に待つものが 死 であるということを

生まれたくない 生まれたくないと
何度土の中嘆いたことか

暖かく包まれて 生きることも知らず 眠るだけの黄泉の国で
眠りながら生を終えられれば 

あと君に残されたのは十数日の命
燃え盛る太陽に焦がされながら その命の限りを悲鳴に変えて歌え
同じ地下に生まれ 嘆くための子供たちを生み出すために 生の限りを搾り出す

君の腹はうつろ
何も入っていない空っぽの体 
透き通った羽を広げ ただ歌うためだけの 体

それでも 今はまだ 殻を剥いたばかりの白い肌
地上に生まれてきたことをまだ嘆くばかりの 君

けれど けだし 生まれるとは死ぬことなのだ
その白い肌が飴色に変わるとき 君は死に始める つんざくような悲鳴を歌い
けれど畏れることはないよ
けだし 生まれることとは死ぬことなのだから

けだし 生まれることとは死ぬことなのだから







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